2017年のプロ野球で久しぶりの珍しいことが起きました。オリックスの外国人選手、マレーロがホームランを放ちましたが、まさかのホームベースを踏み忘れて3塁打に記録が変更されてしまいます。そこで、疑問に思ったのはホームランを打ってベースを踏み忘れた時、公式の記録としてどう扱われるかと言うこと。今回はホームランでのベース踏み忘れや過去の幻のホームランについてまとめてみました。
マレーロのホームベース踏み忘れの復習
まずは、2017年6月9日に行われたオリックスと中日の試合でのマレーロ選手の珍事。オリックスに加入してから初めてのホームランを放ち意気揚々とダイヤモンドを一周し、ベンチでは仲間から祝福されます。
しかし、対戦相手の中日、松井雅人捕手が本塁を踏んでいないことを塁審にアピールしてホームランが取り消されて記録は「3塁打」となってしまいました。
やっぱり、よーく写真で見ると踏んでいませんね。
オリックス新外国人マレーロ本塁踏み忘れ幻来日1号 https://t.co/XsDSk4lvXi pic.twitter.com/yvvqOXTpEt
— 日刊スポーツ (@nikkansports) 2017年6月9日
筆者も野球を幼い頃にしていてキャッチャーをしていました。「ランナーがホームインするときにベースを踏んでいるか必ず確認」と指導されたことを思い出しました。
ちなみに、マレーロ選手は翌日の試合でもホームランを打っています。さすがに本塁を確実に踏んで間違いなくホームランになりました。
マレーロだけではないベーズの踏み忘れ
本塁打を打ちながら塁(ベース)を踏み忘れてしまった選手はいます。
あのミスタープロ野球、長嶋茂雄さん。こちらは有名ですが一塁ベースの踏み忘れ。マレーロ選手と同じホームベースの踏み忘れは元広島の外国人選手のガードナーがいるようですね。
ホームランを打ちながら自らいずれかのベースを踏み忘れたのはこの3選手。珍しいケースですと、元巨人の李承ヨプ選手。前を走る走者(ランナー)が3塁ベースを踏み忘れてしまいホームランの取り消しになっています。
幻のホームラン一覧
ホームランを打ってもベースの踏み忘れ(前のランナーも含む)以外にも打者(バッター)が前のランナーを追い越してしまったりしてもホームランは取り消されます。様々なケースでホームラン取り消しになった選手の一覧をご覧ください。
◆山川喜作(巨人)
49年4月27日=大映戦7回無死一塁。コールドゲームで7回の記録無効
◆駒田桂二(阪神)
51年6月27日=松竹戦2回2死一、三塁。ボークの投球を打つ★
◆杉山悟(中日)
54年7月25日=阪神戦10回2死二塁。放棄試合で10回表の記録無効★
◆穴吹義雄(南海)
57年4月11日=大映戦9回1死一、二塁。前走者追い越す
◆長嶋茂雄(巨人)
58年9月19日=広島戦5回2死無走者。一塁ベース空過
◆柳田利夫(大毎)
61年10月14日=西鉄戦7回1死一、二塁。前走者追い越す
◆星山晋徳(産経)
65年6月24日=広島戦5回無死一、二塁。前走者追い越す
◆ロイ(西鉄)
65年10月10日=東京戦7回1死一、二塁。前走者追い越す
◆近藤和彦(大洋)
66年5月10日=阪神戦9回1死無走者。タイム中と認定
◆白仁天(東映)
67年7月19日=近鉄戦9回無死一、二塁。前走者追い越す
◆村上公康(ロッテ)
75年6月1日=太平洋戦7回1死一塁。タイム中と認定
◆行沢久隆(日本ハム)
76年4月29日=近鉄戦8回1死満塁。前走者追い越す
◆ギャレット(中日)
79年5月24日=大洋戦5回1死一塁。前走者追い越す
◆ガードナー(広島)
81年7月19日=大洋戦4回無死一、二塁。本塁ベース空過
◆簑田浩二(阪急)
84年7月19日=西武戦7回無死無走者。コールドゲームで7回の記録無効
◆ホーナー(ヤクルト)
87年8月9日=阪神戦7回無死無走者。コールドゲームで7回の記録無効
◆ディアス(広島)
99年9月14日=ヤクルト戦3回1死一塁。前走者追い越す
◆新庄剛志(日本ハム)
04年9月20日=ダイエー戦9回2死満塁。前走者追い越す
◆李承ヨプ(巨人)
06年6月11日=ロッテ戦3回2死一塁。前走者が三塁ベース空過
◆マレーロ(オリックス)
17年6月9日=中日戦5回無死一塁。本塁ベース空過
【注】★印はルール改正で現在は取り消しにならない(ほかに49年4月13日に東急の櫟信平が無効試合で取り消しになる)
(出典:スポーツ報知 web)
こうして見ると結構いるんですね。新庄剛志さんも前の走者を追い越してしまったんでしたね。前の走者を追い越してしまい幻のホームランになった選手が多い印象ですね。
ベースの踏み忘れは記録としてどうなるの?
マレーロ選手のホームベース踏み忘れは「3塁打」と言う記録になりました。ですが、ホームランを打った選手が本塁以外を踏み忘れたときにはどのように記録が残るのでしょうか。まとめてみました。
①一塁ベースの踏み忘れ
バッターが一塁を踏み忘れると、一塁に到達していないことになりヒットの扱いにもなりません。例えば、内野ゴロや外野フライでアウトになったことと同様の扱いになってしまいます。これはかなり悔やまれますね。
②二塁ベースの踏み忘れ
一塁ベースの踏み忘れと同様の考え方をすると、一塁には到達したものの二塁への到達ができていないことになり単なる「ヒット」となります。
③三塁ベースの踏み忘れ
こちらも同じように考えですので記録は2塁打になります。
考え方として、ホームランを打ってもベースを踏み忘れるとしっかりベースを踏んだ塁までは進んでいると判断されます。
最後に
マレーロ選手の幻のホームラン。なんとも残念なホームベースの踏み忘れ。さかのぼっていくと何かしらのことでホームランが取り消された選手は結構いました。
記録として残すときには「しっかりと踏んだ塁」まで進んでいると言うことになります。そんなに頻繁に起きる出来事ではないですが覚えておくのもいいですね。
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