2019年の大河ドラマは「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」で日本がオリンピックに参加するまでのエピソードや1964年の東京オリンピック招致に向けたストーリーが展開されます。主人公はの本初のオリンピック選手でもある金栗四三(かなくりしそう)や東京オリンピック招致に尽力した田畑政治(たばたまさじ)となっています。
主人公と同様に重要人物であるのが嘉納治五郎(かのうじごろう)という人物です。柔道の父、日本の体育の父などとも呼ばれ柔道やスポーツ、教育に力を発揮した人物です。
今回は嘉納治五郎がどのような人物かに触れ、大河ドラマの視聴がわかりやすく楽しめるようにまとめてみたいと思います。
Contents 目次
嘉納治五郎を演じるのは役所広司
大河ドラマ「いだてん」で嘉納治五郎を演じるのはベテラン俳優の役所広司さんです。
役所広司が演じる“日本スポーツの父”は前向き過ぎる男?『歴史が動くときには、こういう人物がいないと』<いだてん> https://t.co/1806TM1Akk pic.twitter.com/VhKPR7ZUfb
— シネマナビ (@cinemanavi_8v8) 2019年1月3日
様々な取材に対して役所広司さんはこれまでの大河ドラマとは違ってファンが増えるだろうと発言しています。
僕は金栗さんのことも、嘉納さんがこんなにも日本のオリンピック参加に尽力していたことも知らなかったんです。そういう部分を取り上げることも、今までの大河ドラマとは違って面白いんじゃないかなと思います。
(引用:シネマナビ)
役作りでは嘉納治五郎さんの動画はなく音声を参考にしたり様々な資料をもとに「このような人物だったのかな」と想像しながら演じているようです。さらに、扮装(ふんそう)する際のヒゲについてもエピソードがあるようで、メイクさんにヒゲをつけてもらうときには頭の中でヒゲダンスを流しているとか(笑)
今ではスポーツは誰からも愛され勇気や元気をもらえるものですがドラマが描かれている時代(明治、大正、昭和)はそうではありませんでした。役所広司さんは今の日本がスポーツを見て感動がもらえるようになった過程を「いだてん」で感じられるとも話しています。
主人公のみならず役所広司さんが演じる嘉納治五郎という人物にも注目したいところです。
「いだてん」の重要人物である嘉納治五郎
以後のテーマで嘉納治五郎については詳しく取り上げますが、「いだてん」において嘉納治五郎は非常に重要な人物として描かれています。ドラマの第1回ではICO(国際オリンピック委員会)の会長からオリンピック(五輪)の参加要請を受けて奮闘するなど重要人物になっています。
アジア初のICO委員として日本のオリンピック初参加に奮闘、さらに、選手団団長としても参加する姿がドラマでは描かれています。多方面に情熱を持ち、ひょうひょうとしたユーモアのある人物として登場します。
嘉納治五郎の人生
嘉納治五郎は1860年(万延元年)から1938年(昭和13年)の77年の生涯を送ります。できるだけ端的に伝えたいのでポイントを絞って嘉納治五郎の人生をまとめていと思います。
摂津国に生まれる
嘉納治五郎は1860年、万延(まんえん)元年の10月28日に摂津国(現在の兵庫県神戸市東灘区御影町)に生まれます。ちなみに、1860年は江戸幕府がまだ存在する時期で征夷大将軍は14代目の徳川家茂(とくがわいえもち)です。
嘉納家は御影(みかげ)において名家で、治五郎の祖父の治作は酒造・廻船において名前の通った人物でもあります。その嘉納家の長女である定子に婿入りしたのが治五郎の父である治郎作です。
1870年(明治3年)治五郎は政府に招聘された父についていき上京。東京で書道や英語を学習することになります。
柔道の創始
勉強家であった治五郎は寝る間を惜しんで勉強し現在の東京大学にあたる官立開成高等学校に入学します。(1877年、明治10年のこと)1878年には現在の二松学舎大学の熟成にもなり勉学に励む日々を送ります。
勉強接心であった治五郎ですが体が弱く非力でした。そこで、非力な自分でも強者に勝てるようにと柔術を学ぶことになります。当時は文明開化の時期であったこともあり柔術に精通した人物はなかなかおらず、師匠探しに苦労しますが柳生心眼流(やぎゅうしんがんりゅう)の大島一学に短期入門。
その後、天神真楊流(てんじんしんようりゅう)の福田八之助に念願であった柔術入門を果たします。
1881年(明治14年)に東京大学を卒業すると柔術二流派の乱補技術から取捨選択をして崩しを入れた独自理論の「柔道」を生み出します。翌年の1882年には囲碁や将棋を参考に段位を取り入れた講道館(こうどうかん)を設立します。
講道館は現在も公益財団法人として存在し、大会の開催や講習会、機関誌・書籍の発行など柔道普及の諸活動を行っています。
教育者として活躍
柔道の創始だけではなく、嘉納治五郎は教育者としても力を発揮します。1882年(明治15年)からは学習院の教頭を務めます。1893年(明治26年)から通算で25年間東京高等師範学校(現在の筑波大学)の学校長も務めています。
さらに、自らの柔道の精神でもあった「精神善用」、「自他共栄」を校是とした灘中学の設立にも関わります。その他、日本女子大学の創設委員、文部省参事官、普通学務局長、宮内庁御用掛など多くの職責も兼務します。
1887年(明治20年)に東洋大学の前身でもある哲学館の講師となり倫理学を担当します。棚橋一郎とともに「哲学館講義録」を執筆し、1898年(明治31年)から全国の旧制中学(今でいう高等学校)で必修科目で柔道が採用されることになります。
スポーツの発展に尽力
いだてんでの人物像でも描かれていますが嘉納治五郎は日本スポーツの発展にも尽力します。1909年(明治42年)には東洋初のICO委員になります。1911年(明治44年)に現在の日本体育協会を設立して会長に就任。
1912年(大正元年)、日本が初め参加することになるストックホルムオリンピックでは団長として参加します。1936年(昭和11年)に1940年(昭和15年)の東京オリンピックの招致に成功しますが戦争の激化により開催を返上することになります。
勝海舟との出会い
歴史上の人物でも有名な勝海舟(かつかいしゅう)と嘉納治五郎は出会っています。義父である治郎作は婿入りした後に治作から家を継ぐように言われますが治作の実子(義理の弟)に家督を譲り、自らは廻船業を行います。幕府とも関係があり、勝海舟の支援者にもなっています。
治五郎が勝海舟と出会うのは父である治郎作が幕府の海上輸送をしていたつながりから生まれます。学習院で教員をしていた時代に治五郎は勝海舟を訪ね、しばらくの間、学問に没頭することを伝えます。
その時、勝海舟は学者になるのか社会で事をなす者になるのかと尋ねます。治五郎は社会で事をなす者になるべく学問に専念すると伝えると勝海舟は「それでは学者になってしまう。事をなしつつ学問をなすべき」とアドバイスします。
その言葉に心を打たれた治五郎は実際に必要だと思うことに対応した書籍を読み、勉強するようになったとのこと。勝海舟からの教えは治五郎の教育の基礎にもなります。
金栗四三の師匠
いだてんの主人公の一人である金栗四三と嘉納治五郎が出会ったのは東京高等師範学校で校長を務めているときです。当時の東京師範学校では勉学だけではなくスポーツにも力を入れていて、年に2回のマラソン大会を実施していました。
マラソン大会で1年生ながら3位入賞を果たしたのが金栗四三だったのです。その姿を見た治五郎は熱心に陸上部に勧誘します。入部後の金栗四三は部活以外でも自主トレを行い学生界で敵なしの選手へと成長していきます。
金栗は治五郎が日本体育協会会長となった際にオリンピックの予選会出場、ストックホルムオリンピックにも出場します。金栗がマラソンに打ち込みやすい環境を整えたのはほかの誰でもない嘉納治五郎であり、金栗四三がマラソンの父として今でも称えられるのは治五郎の力添えがあったからです。
もっと嘉納治五郎を知りたい方へ
今回取り上げた嘉納治五郎の人生はほんの一部です。まだまだ嘉納治五郎について知りたいという方は嘉納治五郎に関する書籍を購入してみましょう。どのような人生を歩んできたのか細かく知ることができますよ。
活字だと読みにくいという方は漫画もあります。描写もわかりやすく嘉納治五郎についての理解が簡単にできますよ。
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嘉納治五郎について理解し、大河ドラマを楽しもう
大河ドラマ「いだてん」で役所広司(やくしょこうじ)三が演じる嘉納治五郎は日本のスポーツの発展に力を発揮した人物です。柔道を創始した人物でもあり、教育者でもあります。
嘉納治五郎の人生について簡単に触れてみましたので、ぜひ、大河ドラマ視聴に役立ててください。
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