日本のプロ野球の記録において、2000本安打達成者は大打者の証(あかし)となります。
1936年から日本のプロ野球(NPB)の歴史が始まり、2000本安打を達成した選手は53名になります。
この記事では、2000本安打達成者と2021年シーズンで達成可能な選手を中心に取り上げます。野球観戦などの参考にしてください。
2000本安打は偉大な選手
日本のプロ野球界で、打者(バッター)においての大記録が2000本安打です。
2000本安打を達成すると、「日本プロ野球名球会」への参加資格を得ることになります。
名球会への参加資格を得るというだけで、参加するかどうかは選手の判断に任されているようです。
実際に名球会入りの条件を満たしていますが、落合博満(おちあいひろみつ)さんは参加していません。
また、一度は名球会に参加したものの退会している人もいます。
いずれにせよ、現役生活で2000本ものヒットを積み上げるのは名選手といって間違いないでしょう。
日米通算の安打数でも名球会入りが可能
名球会の参加資格である2000本安打は、メジャーリーグでの安打数も合算が可能です。
例えば、イチローさんは日本球界で1278安打、メジャーで3089安打の合計4367安打です。
日本球界だけの安打数では名球会入りはできませんが、大リーグでの成績を合わせると余裕でクリアしていますね。
このように、名球会入りの条件としては日米通算で考えることができます。
しかし台湾や韓国といったメジャーリーグ以外でヒットを積み上げても、記録には加味されません。
日本球界のみで2000本安打を達成したのは53人
日本のプロ野球がスタートしてから、2000本安打を達成したのは53人です。
最初に達成したのは、1956年5月31日の川上哲治(かわかみてつはる)さんです。
以下が日本球界の安打数だけで2000本を達成した選手になります。
失礼ながら、敬称は省略させてもらいます。
1.川上哲治(巨人) 1956年:36歳 2カ月/1646試合
2.山内一弘(阪神) 1967年:35歳 5カ月/1922試合
3.榎本喜八(東京) 1968年:31歳 7カ月/1830試合
4.野村克也(南海) 1970年:35歳 3カ月/1983試合
5.長嶋茂雄(巨人) 1971年:35歳 3カ月/1708試合
6.広瀬叔功(南海) 1972年:35歳10カ月/1896試合
7.張本 勲(東映) 1972年:32歳 2カ月/1733試合
8.王 貞治(巨人) 1974年:34歳 2カ月/2019試合
9.江藤慎一(太平洋) 1975年:37歳10カ月/2006試合
10.土井正博(クラウン) 1977年:33歳 6カ月/1956試合
11.高木守道(中日) 1978年:36歳 8カ月/1998試合
12.松原 誠(大洋) 1980年:36歳 3カ月/2055試合
13.柴田 勲(巨人) 1980年:36歳 5カ月/2143試合
14.大杉勝男(ヤクルト) 1981年:36歳 4カ月/1997試合
15.藤田 平(阪神) 1983年:35歳 6カ月/1875試合
16.衣笠祥雄(広島) 1983年:36歳 6カ月/2106試合
17.福本 豊(阪急) 1983年:35歳 9カ月/1790試合
18.山崎裕之(西武) 1983年:36歳 8カ月/2140試合
19.山本浩二(広島) 1984年:37歳 6カ月/1944試合
20.有藤道世(ロッテ) 1985年:38歳 6カ月/1944試合
21.若松 勉(ヤクルト) 1985年:38歳 5カ月/1757試合
22.谷沢健一(中日) 1985年:38歳 1カ月/1835試合
23.加藤英司(南海) 1987年:38歳11カ月/1939試合
24.門田博光(南海) 1988年:39歳 6カ月/1989試合
25.大島康徳(日本ハム) 1990年:39歳10カ月/2290試合
26.新井宏昌(近鉄) 1992年:40歳 2カ月/2027試合
27.落合博満(巨人) 1995年:41歳 4カ月/1849試合
28.秋山幸二(ダイエー) 2000年:38歳 4カ月/2000試合
29.駒田徳広(横浜) 2000年:37歳11カ月/2055試合
30.立浪和義(中日) 2003年:33歳10カ月/1874試合
31.清原和博(巨人) 2004年:36歳 9カ月/2141試合
32.古田敦也(ヤクルト) 2005年:39歳 8カ月/1884試合
33.野村謙二郎(広島) 2005年:38歳 9カ月/1880試合
34.石井琢朗(横浜) 2006年:35歳 8カ月/1839試合
35.田中幸雄(日本ハム)2007年:39歳 5カ月/2205試合
36.前田智徳(広島) 2007年:36歳 2カ月/1895試合
37.金本知憲(阪神) 2008年:40歳 0カ月/1911試合
38.小笠原道大(巨人)2011年:37歳 6カ月/1736試合
39.稲葉篤紀(日本ハム)2012年:39歳 8カ月/1976試合
40.宮本慎也(ヤクルト) 2012年:41歳 5カ月/1976試合
41.小久保裕紀(ソフトバンク)2012年:40歳 8カ月/1997試合
42.ラミレス(DeNA) 2013年:38歳 6カ月/1695試合
43.中村紀洋(DeNA) 2013年:39歳 9カ月/2162試合
44.谷繁元信(中日) 2013年:42歳 4カ月/2803試合
45.和田一浩(中日) 2015年:42歳11カ月/1903試合
46.松井稼頭央(楽天) 2015年:39歳 9カ月/1742試合
47.新井貴浩(広島) 2016年:39歳 2カ月/2112試合
48.荒木雅博(中日) 2017年:39歳 8カ月/2126試合
49.阿部慎之助(巨人) 2017年:38歳 4カ月/2056試合
50.鳥谷 敬(阪神) 2017年:36歳 2カ月/1956試合
51.内川聖一(ソフトバンク) 2018年:35歳 9カ月/1800試合
52.福浦和也(ロッテ) 2018年:42歳 9カ月/2234試合
53.坂本勇人(巨人) 2020年:31歳10カ月/1783試合
以上が日本のプロ野球の試合だけで2000本安打を達成した人物です。
日米通算での2000本安打達成者は7人
今度は日米通算で2000本安打を達成した人をみていきます。達成者は7人です。
1.イチロー(マリナーズ) 2004年:30歳6カ月
2.松井秀喜(ヤンキース) 2008年:32歳10カ月
3.松井稼頭央(アストロズ) 2009年:33歳9カ月
4.中村紀洋(DeNA) 2013年:39歳9カ月
5.井口資仁(ロッテ) 2013年:38歳7カ月
6.福留孝介(阪神) 2016年:39歳1カ月
7.青木宣親(アストロズ) 2017年:35歳5カ月
イチローさんと松井秀喜(まついひでき)さん以外は、日本からメジャー、そして日本に戻ってきた選手ですね。
中村紀洋(なかむらのりひろ)さんと松井稼頭央(まついかずお)さんは日米通算だけではなく、日本通算でも2000本安打を達成しています。
2000本安打・達成最速ランキング
ここでは、2000本安打の最速達成は誰なのかを紹介します。
達成試合数・最速ランキング
1.川上哲治(巨人) 1646試合(1956年)
2.ラミレス(DeNA) 1695試合(2013年)
3.長嶋茂雄(巨人) 1708試合(1971年)
4.張本 勲(東映) 1733試合(1972年)
5.小笠原道大(巨人) 1736試合(2011年)
6.松井稼頭央(楽天) 1742試合(2015年)
7.若松 勉(ヤクルト) 1757試合(1985年)
8.坂本勇人(巨人) 1783試合(2020年)
9.福本 豊(阪急) 1790試合(1983年)
10.内川聖一(ソフトバンク) 1800試合(2018年)
2000本安打を達成するまでに試合数で最も早かったのは、川上哲治さんの1646試合です。
1試合あたり1.2本のペースですね。
達成年齢・最速ランキング
1.榎本喜八(東京) 1968年:31歳7カ月
2.坂本勇人(巨人) 2020年:31歳10カ月
3.張本 勲(東映) 1972年:32歳2カ月
4.土井正博(クラウン) 1977年:33歳6カ月
5.立浪和義(中日) 2003年:33歳10カ月
6.王 貞治(巨人) 1974年:34歳2カ月
7.野村克也(南海) 1970年:35歳3カ月
8.長嶋茂雄(巨人) 1971年:35歳3カ月
9.山内一弘(阪神) 1967年:35歳5カ月
10.藤田 平(阪神) 1983年:35歳6カ月
2000本安打を最も若くして達成したのは、榎本喜八(えのもときはち)さんです。
榎本喜八さんは1955年にプロ入りしていますので、わずか13年で2000本安打を達成したことになります。
1シーズンで150本以上のヒットを打っている計算です。
なお、榎本喜八さんは1000本安打達成も最年少です。
2000本安打・達成最遅ランキング
最速記録というのが一般的には評価されますが、2000本安打に関していうと遅く達成するのも称(たた)えるべきかと思います。
なぜなら、それだけ選手生活が長いということです。
チームから必要とされていることにもなるでしょう。
では、2000本安打の最遅ランキングをご覧ください。
達成試合数・最遅ランキング
1.谷繁元信(中日) 2803試合(2013年)
2.大島康徳(日本ハム) 2290試合(1990年)
3.福浦和也(ロッテ) 2234試合(2018年)
4.田中幸雄(日本ハム) 2205試合(2007年)
5.中村紀洋(DeNA) 2162試合(2013年)
6.柴田 勲(巨人) 2143試合(1980年)
7.清原和博(巨人) 2141試合(2004年)
8.山崎裕之(西武) 2140試合(1983年)
9.荒木雅博(中日) 2126試合(2017年)
10.新井貴浩(広島) 2112試合(2016年)
2000本安打を達成するまで最も多くの試合数を消化したのは、谷繁元信(たにしげもとのぶ)さんです。
2位以下の選手と大きな差がありますね。
谷繁元信さんは日本球界で最も試合に出場した選手であり、45歳となるシーズンまでプレーしました。捕手(キャッチャー)というポジションでありながら、長年にわたり選手生活を送ったことがわかる記録です。
達成年齢・最年長ランキング
1.和田 一浩(中日) 2015年:42歳11カ月
2.谷繁 元信(中日) 2013年:42歳4カ月
3.宮本 慎也(ヤクルト) 2012年:41歳5カ月
4.落合 博満(巨人) 1995年:41歳4カ月
5.小久保裕紀(ソフトバンク) 2012年:40歳8カ月
6.新井 宏昌(近鉄) 1992年:40歳2カ月
7.金本 知憲(阪神) 2008年:40歳0カ月
8.大島 康徳(日本ハム) 1990年:39歳10カ月
9.松井稼頭央(楽天) 2015年:39歳9カ月
9.中村 紀洋(DeNA) 2013年:39歳9カ月
最年長で2000本安打を達成したのは、和田一浩(わだかずひろ)さんです。
間も無く43歳なろかというところでの達成でした。
ランキングをみてもわかるように、40歳を超えて2000本を達成したのが7人もいます。
20年選手レベルになるには、体のケアもしっかりしないといけませんね。
2021年に2000本安打を達成しそうな選手
最後は2021年シーズンに、2000本安打を達成しそうな選手を紹介します。
以下が現役選手の通算安打数ランキングです。(2020年シーズン終了時点)
1.内川 聖一 2171本
2.鳥谷 敬 2090本
3.坂本 勇人 2003本
4.栗山 巧 1926本
5.福留 孝介 1909本
6.中島 宏之 1850本
7.松田 宣浩 172⑧本
8.青木 宣親 1704本
9.糸井 嘉男 1696本
10.大島 洋平 158⑧本
以上を参考にすると、栗山選手が2000本安打を達成しそうですね。
福留選手も残り100本を切りましたが、最近のシーズンは代打などの出場が多いため少し厳しい感じがしますね。
坂本勇人選手が2000本安打を達成!
2020年11月8日、東京ドームで行われた巨人VSヤクルトの一線において、巨人の坂本勇人選手が史上53人目の2000本安打を達成いたしました。
31歳10カ月での達成となり、歴代2位のスピード多勢となりました。(右打者では最年少の記録)
また、ジャイアンツ球団としては、生え抜き選手初の東京ドームでの記録達成となっています。
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